大阪環状線の新車両323系 12月24日、営業運転開始へ!3年で全て新車両に JR西日本の思惑は

JR西日本は11月28日、大阪環状線・JRゆめ咲線(桜島線)専用新型車両323系の営業運転開始日について発表し、12月24日京橋駅を16時9分に発車する大阪環状線内回り普通列車から営業運転を開始する予定となりました。

大阪環状線のイメージアップを図るべく、先進的といえるさまざまな工夫を施し、快適性を向上させているということです。

大阪環状線といえば、メイン車両は片側4ドアの通勤形電車(103系・201系)。新型の323系は大阪環状線へ乗り入れる阪和線・大和路線(関西本線)の車両(221系・223系・225系)に合わせた片側3ドアの車両となります。

18年までにすべての車両が新型323系に置き換えられる予定ということで、大阪環状線には3ドア車両のみが入るということになります。

というわけで今回は新車両と大阪環状線について見ていきます!

3年で全て新車両に

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323系は、JR西日本が2013年12月から展開している「大阪環状線改造プロジェクト」の一環として開発された新型電車。最初に完成した編成が今年6月に報道公開され、現在は試運転が行われています。

12月3日には事前申込制の一般公開が行われる予定ですが、申込みの受付は既に終了。JR西日本によると、1000人の募集に対して1万2096人(12.1倍)の応募があったということです。

JR西日本は本年度から2018年度にかけ、168両(8両編成21本)の323系を大阪環状線・JRゆめ咲線に順次導入する方針で、両線で現在運用されている車両のうち、通勤形電車の旧国鉄車の103系と201系をすべて置き換えます。

新型323系はステンレス×伝統オレンジ

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 新型車両323系は片側3ドアで、車体はステンレス製。大阪環状線伝統のオレンジ色を採用し、「大阪環状線改造プロジェクト」のシンボルマークを配した外観となります。

車内はオールロングシートで、混雑車両の8号車(大阪駅停車時の天満方先頭車)は出入口スペースが拡大されました。

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快適性・安全性を備えた通勤形電車をめざし、斜めに配置した袖仕切り、立ち上がりやすい肘掛けのある優先座席、小さな力で開くアシスト機能付きドア取っ手など、随所に工夫が施されています。女性専用車は客室内灯具の色調や車体ドア横カラーを他の車両と区別することで識別性が高まりました。ドア付近の立席客への配慮として、大型袖仕切りに腰当を取り付け、さらに323系のうち1編成において、8号車に車内防犯カメラを試行設置する予定です。各車両には車いすやベビーカー用のスペースが設けられるほか、1両あたり8か所16画面の案内ディスプレーも設置されます。

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阪和線の新型225系と同様、323系でもアシストレバー付き貫通扉が採用される。日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語による車内案内表示日本語・英語の2カ国語による自動放送も実施するほか、特急「はるか」(281系)などで展開している訪日外国人向け無料公衆無線LANサービス「JR-WEST FREE Wi-Fi」を323系の車内でも提供します。車内Wi-Fiはうれしいですね!

323系の製造は近畿車輛と川崎重工が共同して手がけ、川崎重工は2017年度から323系を納入する予定だということです。

大阪環状線改造プロジェクトとは

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JR西日本は、2013年から「大阪環状線改造プロジェクト」をスタート。大阪環状線のイメージアップとお客様満足度向上を図るため「安全快適な駅づくり(駅美装・改良)」「駅構内および高架下の開発・リニューアル」「車両新製」「地域や他交通事業者との連携」の4つの重点施策を掲げ、さまざまな施策を展開しています。

大阪市内をぐるりと回る大阪環状線は東京の山手線に匹敵する市内の大動脈でありながら、駅や電車が「古い、汚い」という声が利用者の間で相次いでいました。

そこでJR西日本は大阪環状線の改造プロジェクトに着手。駅の案内設備や待合ベンチをリニューアルし、駅の発車メロディーを大阪のご当地ソングに変更した。また高架下の開発、大阪環状線をテーマにしたボードゲーム「モノポリー」の発売など、大小さまざまな企画を繰り出してきた。中でも新型車両の導入は、プロジェクトの大本命といえます。

大阪環状線の主力車両はオレンジ色の201系や103系。どちらも国鉄時代に開発された車両。とくに103系は山手線も活躍していたが、車両老朽化で1988年には同線から引退してしまっています。しかし、JR西日本は大規模な改修工事を行なった結果、103系は今なお現役。性能面ではまったく問題ないが、東京から大阪にやってきて初めて環状線に乗った人の中には元気に走っている103系を見て驚く人も少なくないようです。ただ、今回の323系の導入に合わせて、103系と201系は環状線から引退することになります。

ホームドア全駅設置への布石?

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環状線を走る車両のドア位置は列車によって異なります。大阪環状線の103系や201系が4ドア、大和路快速など環状線に乗り入れる他路線の車両は3ドアです。今回導入される323系は3ドア車なので、環状線を走る列車のドア位置が3ドアで統一されることになります。

山手線ではかつて6ドア車が走っていたが、現在は4ドア車に統一。その結果を受けて、今年3月までに29駅中23駅にホームドア設置を完了しているのです。大阪環状線も3ドアに完全に置き換わることで、ホームドア設置が加速するに違いありません。ドア数の異なる列車が走ることで、整列乗車の妨げになっているため、車両更新に合わせて統一することにしたということです。

ここで気になるのは「大阪環状線の混雑を、3ドア車で捌ききれるのか」という点。言うまでもなく、関西有数の混雑路線である大阪環状線は、朝ラッシュ時の主要駅で乗降にかなりの時間を要しています。3ドア車の導入決定に先立ち、同社では朝ラッシュ時に4ドア車の運用を3ドア車に変更し、どの程度影響が出るかという「実験」を行いました。その結果、3ドア車を導入しても影響がないことが分かったということです。

ホームドアのタイプも検討中

高槻駅の昇降式ホームドア

高槻駅の昇降式ホームドア

3ドア車導入の効果として挙げられた「ホームドア導入」についても気になる点があります。JR西日本では現在、東西線の北新地・南森町の2駅で可動式ホーム柵タイプを、東海道本線の六甲道駅・高槻駅で昇降式ロープ柵タイプを設置しています。

この昇降式ロープ柵タイプはJR西日本がメーカーと共同開発したもので、4ドア車・3ドア車のいずれにも対応できる仕組みになっています。

つまり、新型車両を4ドアにした場合でも昇降式ロープ柵タイプの導入は可能で、「ホームドアを導入したいからドア数を統一する」という理由は、JR西日本のこの流れと矛盾します。これについてJR西日本は「現在各駅で設置している昇降式ロープ柵タイプは、いずれも試験的な設置の意味合いが強く、開発中でもあるため、大阪環状線への導入については、どのタイプにするかも含めて検討中」としています。

ホームドアの設置拡大は、安全面から急務。導入が関東に比べて遅れている関西で、大阪環状線と323系がその契機となるのかもしれません。3ドア車の導入が決まったからには、乗客誘導などソフト面も駆使して、より安全で利用しやすい大阪環状線になることを期待したいところです。

おわりに

というわけで今回は、大阪環状線新車両についてみてみました。

ホームドアが設置されれば、整列乗車ももっと進みますし、なにより混雑緩和される上にきれいな電車を使えるのは素晴らしいですね!

それでは!

 

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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