シャープ、東芝のパソコン事業を40億円で買収 dynabookや雇用を継承してグローバル市場へ再挑戦

シャープは6月5日、東芝のPC(パソコン)事業を買収すると発表しました。

同日開催した取締役会において、東芝の100%子会社である東芝クライアントソリューション(TCS)の株式のうち80.1%を約40億円で取得し、子会社化すると決議しました。

シャープ報道発表資料

今回の発表によれば、東芝でパソコン事業を展開する東芝クライアントソリューション(TCS)の株式の80.1%を取得し、シャープが子会社化します。株式取得実行日は10月1日を予定し、取得額は40億500万円

東芝グループがTCSを中心に展開するパソコン事業とモバイルエッジコンピューティング、事業ドライブレコーダ技術の商品、ブランド、人材、技術、販売チャンネル等を継承します。なお、東芝は引き続きTCS株式の19.9%を所有し、東芝ブランドの使用権をシャープに許諾する形です。

TCS(子会社含む)の社員約2200人の雇用は維持され、東芝のノートPCブランド「dynabook」も継承されます。

シャープでは、TCSの商品・サービスに、シャープのディスプレイや各種センサといった先端技術・デバイスを融合。さらにシャープのCOCORO+などのAIoTプラットフォームを連携して商品・サービスの付加価値を高め、「ホーム・オフィス等におけるスマート化を推進し、グローバル市場で競争力のあるAIoTソリューションの提案力を一層強化する」としています。

シャープはかつてノートPCを販売していましたが、2010年に採算が悪化し撤退。しかし2016年にシャープの親会社となった台湾の鴻海精密工業がPCの受託生産を行っており、東芝の事業を買収することで生産の効率化や事業の拡大につなげられると判断したようです。

一方の東芝は1985年に世界で初めてノートPCを販売一時は世界シェア首位を誇っていましたが、中国・台湾メーカーの台頭、スマートフォンやタブレットへのシフトが進んだことで販売が落ち込んでいました。その後、アメリカでの原発事業の巨額損失などで大きく崩壊した財務体質改善のため、赤字だった同事業の売却先を探していました。

シャープは鴻海を含む様々なグループ基盤を使ってパソコン事業に再参入し、新たな収益源に育てたい考えです。

世界初のノートPCを販売し、業界に“リーディング・イノベーション”をもたらした東芝ですが、その歴史は終わることになります。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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