旧東横線・渋谷駅跡地に大規模複合施設「渋谷ストリーム」が9月13日誕生 代官山には「渋谷ブリッジ」

東京急行電鉄(東急)は5月24日、旧東急東横線・渋谷駅のホームと線路跡地に建設中の大規模複合施設「渋谷ストリーム」を9月13日に開業すると発表しました。

「渋谷を『日本一訪れたい街』へ」を掲げ、現在も6つの再開発プロジェクトを進めている東急グループは、2012年に開業した「渋谷ヒカリエ」や昨年開業した「渋谷キャスト」に続き、「渋谷ストリーム」と「渋谷ブリッジ」をことし秋に開業します。

東急-渋谷再開発情報サイト

東急グループでは「渋谷を『日本一訪れたい街』へ」を掲げ、本拠地でもある渋谷エリアにおいて、2012年に開業した「渋谷ヒカリエ」に続いて、渋谷駅を中心とした大規模な再開発プロジェクトを進めています。2014年8月から本格的な工事に着手しており、現在も6つの再開発プロジェクトが進行中。今後10年以上にわたって渋谷の街は大きく変貌をとげていきます。2017年4月には、都心における多様な居住スタイルを促進するとともに、渋谷と原宿を結ぶ旧渋谷川遊歩道(キャットストリート)の起点に、多くのクリエイターが行き交い、活動する創造拠点として渋谷キャストを開業しました。

このような新しい街づくりにあたって、東急の掲げているコンセプトが「エンタテイメントシティSHIBUYA」です。ファッションはもちろん、「Bunkamura」をはじめとする文化施設、その数日本一といわれるライブハウス、数多くの映画館など、渋谷には実に多彩な「エンタテイメント」が集まっています。東京の他の街との競争といった狭い視野ではなく、渋谷ならではの魅力をどこまでも深掘りして独自の価値を創造していきます。

現在進めている再開発プロジェクトにおいて、2019年度に230mもの超高層ビルとなる「渋谷スクランブルスクエア」の開業(過去記事)が予定されています。屋上には外にも出られる展望台の設置を計画しており、東京の街並みを一望し、遠くには富士山、足元にはスクランブル交差点が眺められる展望台は将来的に世界的な観光名所になるはずです。

そんな渋谷のビジネス面に目を向けると、ITやクリエイティブなどの分野の企業が集積するという特長があります。今後は、この集積がさらに加速するようなビジネス機能の充実を図り、渋谷に集う新進のベンチャー企業とも手を携えて、エンタテイメントに限らない渋谷ならではの価値を発信していきます。2018年秋には事業コンセプトを「クリエイティブワーカーの聖地」とした渋谷ストリームが誕生します。この施設には、Googleの本社機能が移転入居する予定で、世界を牽引する新たなビジネスやカルチャーの生まれる舞台となることを東急は期待しています。

渋谷ストリームは首都高速3号線と国道246号線によって分断された渋谷駅の南側の開発と、渋谷川及び水辺空間の再生・整備により、クリエイティブワーカーを魅了するエリアへと変貌させます。さらにその先にある渋谷ブリッジを通じて、渋谷と代官山方面をつなげます。

渋谷ストリームは官民連帯のもとで水景施設へと整備された渋谷川・広場をグラウンドフロアとし、地上35階、地下4階で高さは180m。1~3階には日本初上陸1店舗、新業態13店舗、都内・渋谷エリア初出店7店舗を含む全30店舗の商業施設4階には約700人を収容可能なホールとともに、サイクルカフェや多目的広場、インキュベーションオフィスを展開。

9~13階には新たな渋谷カルチャーを発信する、客室数177室のシティホテル「渋谷ストリームエクセルホテル東急」を備え、14~35階には渋谷エリア最大級のオフィス空間(総賃貸可能面積約1万4,000坪)が広がっており、Google本社機能の移転入居が決まっています。

渋谷ストリームが誕生するのは、渋谷川を挟んで西に旧東急東横線の高架、東に明治通りがあり、渋谷駅周辺で唯一川が地上に顔を出し、もともと渋谷川が作り出した谷だった、渋谷と川の深いかかわりを感じさせてくれるエリアです。2013年3月、東横線と副都心線の相互直通運転に伴い、東横線渋谷駅と代官山駅間の線路は地下化。その東横線旧渋谷駅ホーム及び高架が撤去された跡地には、“渋谷のオアシス”ともいうべきスペースが誕生します。

これまで渋谷川は降雨時を除いてほとんど水が流れていませんでしたが、官民連携により清流復活水で水流を取り戻し、水景施設を整備。並木橋付近までの約600メートルの緑豊かな遊歩道とともに、渋谷川上空に広場を整備することにより、にぎわいと潤いに満ちた空間を取り戻す計画です。

再開発による明るい水辺空間の創出は、渋谷駅直結の新たな商業エリアを生むだけに留まらず、恵比寿・代官山方面への人の流れも大きく変えることになります。多くの人びとが交錯するハチ公広場側に対して、癒しを与える水辺空間を有する渋谷駅南エリアは、渋谷のまちに新たな魅力をもたらしそうです。

現在、JR渋谷駅方面から渋谷ストリームへの移動の最大の障壁が国道246号線です。これまで渋谷の街を南北に大きく分断してき246号線ですが、今回の再開発に伴い、JR渋谷駅方面と渋谷ストリームをつなぐ「国道246号横断デッキ」が整備されます。このデッキは、かつての東横線の高架橋が再利用され、旧東横線渋谷駅の遺伝子が受け継がれることになります。

そしてこのデッキは、2013年3月15日、多くの人に愛されつつ85年の歴史に幕を下ろした地上の東横線渋谷駅の記憶を次代に残すべく、頭上には旧駅舎のアイコンであった「かまぼこ屋根」が再現されます。今回の開発ではこのかまぼこ屋根に加えて、側面の目玉型の壁などの意匠も再現します。このデッキは渋谷ストリームの2階に直結し、そのまま渋谷川沿いに並木橋の先まで通り抜けが可能となり、代官山方面への移動の利便性が飛躍的に向上。街と街の分断を解消し、新しい人の流れを形成する歩行者ネットワークとして重要な役割を担うことになりそうです。

現在も地下に東横線が走る渋谷ブリッジは、約600mに渡って整備される渋谷川沿いの遊歩道の先に位置しており、A棟・B棟の2棟の建物からなる複合施設。A棟には保育所型認定こども園「渋谷東しぜんの国こども園 small alley」が開園し、B棟にはドミトリーから個室まで備えた客室数76室のホテル「MUSTARD HOTEL」と、店舗&オフィスを展開します。

大規模な再開発が行われる渋谷。秋に完成する渋谷ストリートと渋谷ブリッジがどのようなにぎわいをもたらしてくれるのか、待ち遠しいところです。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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