JR九州、省エネタイプの近郊型電車821系と新型ハイブリッド車両YC1系を投入へ 「やさしい」「力持ち」な2車種

JR九州は1月26日、省エネタイプの821系近郊型電車と、YC1系ハイブリッド車両を今年中に投入することを発表しました。

JR九州プレスリリース

省エネタイプの近郊列車821系は、JR九州No.1と謳う省エネ車両。

2月末に搬入される予定で、フルSicパワーモジュール(フルSic)を搭載。国鉄時代に登場した415系近郊型電車に比べて、消費電力を70%程度低減できるとしています。制御機器やサービス用電源を適切に変換する補助電源装置の信頼性も高まっているため、「力持ち」で、より安定的で安全な輸送を確保できるといます。

「Sic」とは「Silicon Carbide」の略で、従来、電車の整流器などに使われているシリコンに、炭素を加えた半導体デバイス。シリコンに比べて電力損失が低く、高温でも動作するという特徴を持っており、これを電車のVVVFインバータ装置に適用することで、大幅な省エネを実現できるといいます。インバータ装置自体の消費電力は1%程度に過ぎないため、大幅な省エネ効果を期待できませんが、電力損失量の10%程度を占めるモーター部分やブレーキ部分を含めた、主回路全体にSicを適用するフルSicが開発され、2015年には小田急1000形電車のリニューアル車両に、鉄道車両としては世界で初めて導入されていました。

車両は白と赤を基調としたJR九州らしい車両デザインで、「Commuter Train」(近郊列車)を意味する「CT」のロゴが配されています。

車内も白を基調としたデザインで、座席は一人あたりの腰掛座面幅を拡大したというグリーンのロングシート。ドア横のシートにはガラスの仕切りがつきます。車イスやベビーカーのためのスペースを1編成あたり2箇所設置するほか、出入り口に足元のホームを照らす照明を設置するなど、安全面やバリアフリーにも配慮。車内はダウンライトタイプのLED照明を採用するほか、スマートドアの採用、4ヶ国語対応の案内表示器の設置(車内のマルチサポートビジョン、車外の行先案内表示器)など「やさしさ」を前面にアピールします。

821系は3両編成で、定員は407人(うち座席137人)。設計最高速度は120km/hです。3両×2編成(計6両)を新造し2018年2月に搬入予定です。

一方のYC1系は、JR九州としては初の蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両(ハイブリッド車両)で、6月に搬入される予定。

ブレーキ動作時に発生する回生電力を蓄電池に蓄えることで、国鉄時代に登場したキハ66・67形気動車に比べて、燃料消費量を20%程度低減。駆動方式が電気式となるため、従来の液体式に比べて、騒音や二酸化炭素の排出を抑制できるといいます。まさに「やさしさ」と「力持ち」を両立した車両だということで、「Yasashikute Chikaramochi」の頭文字を取って「YC」の名がつきました。

車両は白とオレンジを基調とした車両デザインで、「YC1」のロゴが配されています。

車内も白色と木目調のデザインで、座席は一人あたりの腰掛座面幅を拡大したというブルーのロングシートボックスシートの組み合わせ。ドア横のシートにはガラスの仕切りがつきます。車両の床や荷物棚、ボックスシートのテーブル、背面は木目調で暖かみのあるデザインです。

出入り口に足元のホームを照らす照明を設置し、出入り口は片側3箇所の両開きにして段差をなくすなど、安全面やバリアフリーにも配慮。車内はダウンライトタイプのLED照明を採用するほか、スマートドアの採用、4ヶ国語対応の案内表示器の設置(車内のマルチサポートビジョン、車外の行先案内表示器)など「やさしさ」を前面にアピールします。

YC1系は2両編成で、定員は232人(うち座席76人)。設計最高速度は110km/hです。1編成を新造し2018年6月に搬入

どちらの車両も営業運転と量産化に向けた走行試験を行い、性能評価を進めています。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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