楽天、携帯電話キャリア事業への新規参入を発表 「第4のキャリア」として2019年に参入 6000億円規模を投資

楽天は12月14日、自前の通信回線を持つ携帯電話キャリア事業に参入すると発表しました。

総務省が新たに割り当てる携帯電話向け電波の取得を、2018年1月にも申請する方針で、2025年までに最大6000億円を調達し、基地局などに投資。実現すれば、NTTドコモ、KDDI(au)、SoftBankの3社の寡占状態だったキャリア業界で「第4の携帯電話キャリア」が誕生します。

楽天株式会社プレスリリース

楽天は今年20周年を迎えるIT大手。日本興業銀行(現・みずほ銀行)出身の三木谷浩史会長兼社長が1997年に創業し、ネット通販サイト「楽天市場」で事業を拡大。楽天銀行や楽天カードといった金融事業も展開し、東北楽天ゴールデンイーグルスなどのプロ野球やJリーグのチームも傘下に持ちます。2016年12月期の売上高は7819億円、営業利益は779億円。

2014年にNTTドコモの回線を借りるMVNO(仮想移動体通信事業者)として、「楽天モバイル」で格安スマートフォン事業に参入。今年11月にはプラスワン・マーケティングのMVNO事業「freetel」を買収し、MVNO業界で3位となりました。現在の契約数は約140万

楽天は14日午前の取締役会で参入を決定。来年初めまでに新会社をつくり、2025までに銀行などから最大6000億円を調達して投資し、全国に自前の基地局を設置する方針です。1500万件の契約を目指すといいます。

総務省は来年3月までに、防衛省や放送事業者などが使う電波の周波数を4Gの携帯電話向けに割り当てます。募集は1月にも始めますが、これまでの同様の募集では大手3社などに割り当てられていました。審査では新規参入者が優先され、楽天が十分な体制を用意すれば取得できる公算が大きいとみられています。楽天はこの周波数を取得し、自前の回線で携帯電話事業を始める方針です。

日本の携帯電話全体の契約数は約1億6000万NTTドコモは7536万件、KDDI(au)が4966万件、SoftBankは3910万件で、大手3社が約9割を占める寡占状態です。楽天の契約数は全体の1%未満にとどまっています。

格安SIMは、1契約あたりの収入が低いうえ、電波を借りるNTTドコモに支払う接続料があるため利益率は高くないのが実情。楽天としては自前で回線や設備を持てば投資負担は増えますが、サービス向上に経営資源を向けやすくなります。通販や旅行などのサービスで顧客基盤があり、契約数を伸ばせるとみています。

しかし自前の回線を整備する巨額の設備投資が課題

各地に基地局をつくるだけでなく、年間数千億円とされる整備費もかかります。ドコモやauは、NTT・KDDIという既存の巨大事業者が母体で、SoftBankもボーダフォン日本法人を1.7兆円超で買収し、一気に設備と顧客を手に入れた経緯があります。6000億円程度の投資で参入できるのかは微妙なところ。

完全に新規での参入となる楽天が、今後どのような参入計画を打ち出すか、注目されます。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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