年に2回の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」が今日配信開始 「フォト」で動画編集、新デザインFluent Design導入も

Micosoftは、Windows 10の大型アップデートである「Fall Creators Update」の一般向け配信を10月17日に全世界で開始しました。

年2回のWindows 10大型アップデートでは4回目となる今回は、「フォト」のアプリで動画編集ができるようになるなど大幅に強化されたり、新デザインシステムの「Fluent Design」を導入したりと、今回も様々な点で機能が強化されました。

従来の大型アップデートと同様、10月17日のタイミングで全ユーザーに一斉配信されるわけではなく、順次配信となる見込みで、数日~数カ月程度ですべてのユーザーに配信されるとしています。

Windows 10 Fall Creators Update

 

Fall Creators Updateは”ユーザーの創造力を刺激する”ことを目指して設計されたというWindows 10の大型アップデート。最も新機能が追加された初期のWindows 10大型アップデートに比べて、4回目の大型アップデートとなるFall Creators Updateでの変更点はやや少ない印象。

5月開催の開発者向けイベント「Build 2017」で公開され、本来はFall Creators Updateで追加されるはずだった2つの目玉機能、過去の環境に戻って作業をやり直せる「タイムライン」と、デバイス間をまたいだコピー&ペーストが可能になる「クラウドクリップボード」が間に合わなったこともちょっと残念です。

一方、インタフェースやアプリの細かな変更・改良は多く、「Fluent Design」と呼ばれる新デザインシステムを採用するなど様々な変更が行われます。

今回はそんな「Fall Creators Update」の大きな変更点をいくつかピックアップしてご紹介します。

新デザインシステム「Fluent Design」がスタートメニューに導入

新デザインシステムの「Fluent Design」は今年5月の開発者会議「Build 2017」で発表されたUWP(Universal Windows Platform)のデザインとユーザーインタフェース(UI)構築のための指針や基礎的構成要素を示す、米Googleの「マテリアルデザイン」に相当するシステムです。Windows 8ではMetroデザインが採用されましたが、こちらはタッチに特化したデザインで不評でした。

新しい「Fluent Design」はクロスプラットフォームに対応しつつ、インタラクティブに使えるようになっている。もちろん、3Dにも対応。現在のWindows 10のデザインよりも立体的で、Vistaのような透明感のあるデザインや、さまざまなテクスチャを使ったものもあり、まずはスタートメニューから導入されます。今後はWindows 10のシステムからアプリにまで採用されていくということです。

「フォト」で自動動画編集、顔のタグ付けなど検索も強化

いちばん身近に感じられそうな新機能は、刷新された「フォト」アプリ。新たに動画の自動編集機能「Story Remix」「検索」の2つが追加されました。

ビデオ編集では、PCに取り込んだ写真や、OneDriveなどのクラウドストレージに保存してある写真を素材として選んだら、好みの音楽やトランジション、 3D エフェクトを「Remix」ボタンをクリックする度にどんどん新しい編集を提案します。Windowsムービーメーカーの強化版のような位置づけです。

また検索機能も進化。写真の選択や整理に役立つ「自動タグ付け」機能も備わり、顔認証による個人の特定・タグ付けを自動で行い、フォトアプリの検索窓にタグの候補が出現するので、これをキーワードに画像検索が簡単に行えます。「Googleフォト」などクラウド系フォトストレージサービスでは導入されている機能で、ようやくWindowsでも利用できるようになりました。

OneDriveのファイルオンデマンド機能でストレージ容量を節約

Windows 10の標準クラウドストレージサービス「OneDrive」に、ファイルオンデマンド機能が追加されました。ファイル情報は常に同期します、ファイル本体は必要になるまでダウンロードしないようにする機能です。無駄に多くのデータをローカルにも保存せずによくなって、ストレージ容量が少ないノートPCなどで便利に使えます。

通常はアイコンにクラウドのマークが付いており、ダウンロードすると白地に緑のチェックマークがつきます。右クリックメニューから「このデバイス上で常に保持する」を選んでおけば、強制的に端末内に保持するようになり、アイコンのマークは緑地に白のチェックとなるようです。

私もOneDriveを使っていますが、ローカルに並行保存したくないので同期するフォルダを必要最低限にしていましたが、ファイルオンデマンド機能の搭載でその必要が無くなりそうです。

Windows InkでPDFに手書きできるように

指やペンを使った手書き入力機能「Windows Ink」も進化。PDFのドキュメントに手書き入力が可能になったほか、自動で正方形を正確に描画できるなど高機能な「Smart Ink」が利用できるようになりました。

また前回ペンを使った場所から手書き入力を再開できる「Windows Find my Pen」機能も。タッチに対応したPCであれば、手書きでもペン入力でも使えます。

Edgeブラウザーが強化、スマホとの連携も

Windows 10の標準ブラウザーであるEdgeの機能ももちろん強化。

EPUB対応(電子書籍の閲覧が可能に)やPDF対応の強化、Windows Inkとの親和性強化など、細かいアップデートもありますが、UI面での大きな変化は新しい「共有」ウィンドウ。共有可能なアプリやユーザー名がPeople Hubから引用される形で一覧表示されるようになりました。

異なるプラットフォームをまたいで情報共有を行う窓口としても機能して、Windows PCと他OSのスマートフォンを連携させることが容易に。先日プレビュー版が発表された「Edge for iOS/Android」などと組み合わせることで、「Continue on PC」機能を用いて、PC版Edgeで見ていたページをスマートフォンのEdgeで開いたり、その逆ができたりするようになります。

 

「Windows Mixed Reality」で新たなMRの世界へ

これまで「Microsoft HoloLens」で限定的に提供されてきた「Windows Mixed Reality(MR)」の世界が、ついに一般ユーザーにも開放されます。Microsoftは3Dの世界を展開するにあたって、「Virtual Reality:VR(仮想現実)」「Augmented Reality:AR(拡張現実)」の中間にあたる「Mixed Reality:MR(複合現実)」を提唱しています。

前回のCreators Updateで、HoloLensユーザーなどに向けて限定的に提供を開始しましたが、今回からPC向けVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)をOSレベルでサポート、PC本体の要求スペックとHMDの価格を下げることで、より幅広いユーザーが導入しやすくなります。

Fall Creators Updateの提供開始に伴い、OEM各社からWindows MR対応のVR HMDが登場する予定で、価格は299ドルからとなります。

 

「Cortana」さんがもっと賢く

Microsoftの音声アシスタント「Cortana」の機能も進化しました。

まずはこれまでCortanaの設定をする時にCortanaの設定ボタンから開いていたものが、Windows全体の「設定」アプリに一本化。そのほかには、「何分後にアラームして」のように話しかけると、指定時間に通知してくれるようになりました。出かける準備をする時間などを忘れたくないときに利用できますね。

また検索結果をブラウザーではなく、コルタナの表示エリア内で確認することもできるように。ウェブ閲覧には向かないものの、SiriやGoogleアシスタントのように、天気や交通といった簡単な情報チェックであれば活用できそう。辞書代わりにも便利そうです。

つぎは2018年春!

早くも2018年春に配信予定の次期大型アップデート「Redstone 4(RS4)」に相当する開発プレビュー版として、10月13日にWindows 10 Insider Previewの「Build 17017」がWindows 10 Insider ProgramのFast Ring参加者向けに配信されました。まだ開発初期段階のプレビュー版ですが、今回のFall Creators Updateでは残念ながら見送られた機能も、次のRS4での追加が見込まれています。

次のアップデートも楽しみです。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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