Google、AR構築SDK「ARCore」発表、AppleのARKitに対抗か まずはPixelとGalaxyS8をサポート

Googleは8月29日、Android端末で拡張現実(=AR)体験を実現するフレームワーク「ARCore」を発表し、開発キットの初期プレビュー版をリリースしました。

同社のARプラットフォーム「Tango」の技術を基盤にしていますが、Tangoのように専用ハードウエアは必要なく、ARCoreで構築されたARアプリは一般的なAndroid端末でも使用できます。

Google ARcore

今回発表されたARCoreは、仮想のキャラクターやデータを現実世界に重ねあわせてみせる Argumented Reality、拡張現実アプリやサービスを実現するための標準プラットフォーム。

Googleでは、3Dセンサを使うARプラットフォームTangoを2014年から進めてきましたが、Tangoは3Dセンサーを必要とするなど、使用できるハードウェアが限定されており、Zenfone ARなどわずかでした。しかしARCoreは特別なセンサー類を必要とせず、通常のカメラとモーションセンサーを内蔵する一般的なAndroidスマートフォンで動作させることができます

プレビュー段階ではARCoreのアプリを使えるのはGoogle「Pixel」シリーズと韓国Samsung Electronicsの「Galaxy S8」のみとなっていますが、Huawei、LG、ASUSなどのメーカーともサポートに向けて協力しているといいます。

プレビュー終了時点で、1億台のAndroidデバイスを対象にすることを目標しているといい、対応端末の多さを強調します。

ARCoreではモバイルデバイスのポジションをトラッキングし、周囲の環境を認識するしくみ。

大きな特徴は以下の3つです。

  • モーショントラッキング:デバイスのカメラで捉えた室内のフィーチャーポイントと、IMU (慣性計測ユニット)センサーからのデータを合わせて、デバイスの位置と方向を判断
  • 環境認識:モーショントラッキングでも使用されるフィーチャーポイントから平面を判断し、床の上やテーブルの上などに仮想オブジェクトを自然に配置す
  • 環境光推定:周囲の光や明るさを把握し、仮想オブジェクトの光が開発者の意図通りの明るさで、環境にとけ込む自然でリアルな光になるように調整

ARCoreアプリの開発には、Android Studio(Java/OpenGL)、Unity、Unrealの利用が可能。

Googleは、WebはARの未来にとって重要な要素だと考え、AR対応ブラウザのプロトタイプもリリースするといいます。このブラウザでは、AR体験を提供するWebサイトに対応し、iOS/ARKitでも稼働するようにするとしています。

ARプラットフォームは、Appleが「iOS 11」(今秋に正式版リリース)でAR向けフレームワーク「ARKit」を投入します。すでに多くのユーザーが存在するiOSデバイスで利用できるのが開発者にとって大きな魅力になっていました。一方Google ARCoreは、AppleのARKitに対抗するARフレームワーク。こちらもすでに多くのユーザーがいるAndroidデバイスで利用できるようになります。Googleはパートナー企業とも協力しながら「ARCore対応デバイス1億台」の実現に挑みます。

またGoogleはこれまで「Tango」でARに取り組んできましたが、Project TangoのWebサイトには「GoogleはARCoreでAR開発を続ける」とあるので、Tangoは終了するみたいです。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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