京王電鉄 16年ぶりの新車両5000系が9月26日デビュー 来年には有料の座席指定列車として運転 全席コンセントで座席は3変化!

京王電鉄が16年ぶりに投入する新型車両5000系が7月7日に発表され、同月19日、報道陣へ公開されました。

2018年春から、通勤利用などを想定した有料の座席指定列車を5000系を用いて初めて運行する予定。京王電鉄の新しい時代を担うべく、これまでにない新機能満載の列車となりました。

京王電鉄プレスリリース

新型車両5000系は、京王電鉄では16年ぶりの投入となる新車両。その名の「5000系」は、1963年にデビューし、名車と謳われた初代5000系からとったもの。初代5000系のDNAを引き継ぎ、更なる進化を遂げた車両という、京王の新しい時代を担う車両です。

車両の製造は総合車両製作所が手がけました。車両はステンレス板をレーザー溶接でつなぎ合わせた「sustina構体」を採用したことにより、従来のステンレス車両で見られた「つぎはぎ感」を解消し、なめらかに美しく仕上げるとともに車体の強度も向上しています。先頭部は従来の車両と比べて全長を500mm延長。流線形風のシャープな先頭形状になり、前面に「黒」色のカラーを用いることでスマートな列車となりました。

前照灯はLEDとなり、行先表示器もフルカラーLEDに。カラーリングは、コーポレートカラー「京王レッド」を車体側面上部と前面のスカート部分に施し、窓下の帯に「京王ブルー」を採用しています。

5000系の車内は、同社初の「転換座席」を採用。進行方向を向いた2人掛け座席が並ぶ「クロスシート」状態と、窓を背にする「ロングシート」状態、そして「クロス」のときに乗客の手で向かい合わせの「ボックスシート」状態にすることが可能です。車両連結部には、向きが変わらない3人掛けの固定座席もあります。

状況に応じて「クロス」「ロング」を切り替えられ、有料の座席指定列車として走る場合は座席を「クロス」通常の列車として走る場合は「ロング」にして運行される予定。

首都圏の私鉄各社では近年、「座れる通勤列車」の導入が進んでおり、京王電鉄でも2018年春から導入することになりました。有料の座席指定列車は、夜間の帰宅時間帯における着席ニーズに対応し、新宿発・京王八王子行新宿発・橋本行を設定。今年4~5月に愛称投票が実施され、来年1月に決まった愛称が発表される予定となっています。停車駅、料金も来年1月に発表される予定です。また状況に応じて土日の日中の運行なども検討するとしています。

そのほか車内は、高尾山の木々の深いブラウンと「繊維の街・八王子」の絹糸がモチーフのデザインに。各座席にヘッドレストと肘掛け、電源コンセントも設置された。なお通常列車での運行時はロングシート、座席指定列車での運行時はクロスシートに転換され、電源コンセントは座席指定列車時のみ使用できます。

車いす・ベビーカースペースは全車両に設けられ、気軽に腰かけられるように同社では初めて腰当も設置されました。床面には落ち着きのある木目調、車両連結部の扉などには大型ガラスを採用し、開放的かつ高級感のある車内空間を演出しています。

案内面も進化し、車内ビジョンはドア上と天井部に1両あたり28画面。天井部への設置は京王初です。放送装置は、アナウンスや座席指定列車として走るときの到着前メロディーを聴き取りやすくするため、ステレオで高音質のものを使っています。また調光機能付きLED間接照明の採用により、通常列車での運行時は昼白色、座席指定列車での運行時は落ち着いた暖色系とするなど、シーンに合わせた演出も可能となりました。

そして空気清浄機(nanoe〈ナノイー〉)の搭載も同社初。そのほか訪日外国人向けの無料公衆無線LANも全車両に設置します。

犯罪への防止対策として全車両に防犯カメラ(1両につき4台)を設置し、ドア挟みによる怪我や事故を防止するための電気式側引戸システムも導入。これも同社初採用の車上蓄電池システムや新型VVVFインバータ制御装置を導入して省エネ推進も図りました。このシステムを採用することにより、停電して駅と駅のあいだに停車してしまった場合も、蓄電池の電力で自走し、駅へ向かうことが可能です。

営業運転は2017年9月29日から、ロングシート状態の通常列車として始められます。

新型車両5000系は10両固定編成を5編成、計50両を導入する計画となっており、9月からロングシートで通常列車として先行デビューした後、2018年春の座席指定列車の運行開始までに5編成そろう予定だといいます。

近年、鉄道各社では「座れる通勤列車」の導入が相次いでいます。

2015年12月に京急電鉄がこれまでの夜間の下り列車に加え、朝方の上り列車として「モーニング・ウィング号」の運転を始めたほか、2016年3月には東武東上線の座席定員制列車「TJライナー」も朝方の上り列車の運行を開始。老舗と言える小田急電鉄も、東京メトロ千代田線直通の特急ロマンスカーを増発しています。そして今年春には西武鉄道と東京メトロ副都心線・有楽町線、東急東横線、みなとみらい線などを直通する「S-TRAIN」が新車両30000系で運行を開始。夏には関西圏で京阪電車が有料座席指定列車「プレミアムカー」を導入予定です。さらにはJR東日本も2020年をめどに中央線快速へのグリーン車導入を計画しています。

白熱する「座れる通勤列車」の激戦。ぜひ一度、乗ってみてはいかがでしょうか。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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