九州北部豪雨で橋流出…JR久大本線、日田彦山線の復旧見通し立たず 特急「ゆふいんの森」は小倉回りで運転

7月5日からの台風に伴う断続的な大雨により甚大な被害を受けた福岡県南部・大分県西部。

私の実家も福岡で、豪雨で交通機関が麻痺して浸水被害が出るなどで大変だったと母が話していました。送られてきた写真やテレビの報道を見ても、どれも知った景色ばかり。

九州北部は大雨による被害に度々あってきましたが、今回の被害はかなり甚大で、もとの生活に戻ったり、ライフラインや交通が全て復旧したりするまでには、大変な時間がかかりそうです。

7月13日8時時点で、豪雨による死者数は福岡県と大分県で合わせて29名、行方不明者は20名を超え、今も避難している方が1800人を越えるなど、緊迫した状況が続いています。

そして、交通機関にも甚大な影響が出ています。豪雨の影響で5日から9日までの5日間、JR九州では計16路線で列車の遅延や1516本の運休が発生およそ30万人に影響が出たとしています。またJR久大本線や日田彦山線で橋や盛土の流失、土砂流入などが生じている発表し、今後の復旧の見通しはたっていないとしました。詳しくお伝えします。

福岡県北九州市の城野駅(小倉南区)と夜明駅(大分県日田市)を南北に結ぶ日田彦山線では、添田~歓遊舎ひこさん間にある「第二彦山川橋りょう」の橋脚が傾斜

豊前桝田~彦山間の「第三彦山川橋りょう」では桁が損傷し、釈迦岳トンネルを越えた南側の区間でも土砂流入や盛土流失などが複数の箇所で発生しています。

また大行司駅では駅舎が倒壊する切取崩壊が発生。

これらの影響で、添田~夜明間は復旧の見通しが立っておらず運転は見合わせ。城野~添田間は通常より本数を減らして運行されています。

JR久留米駅(福岡県久留米市)と大分駅を東西に結ぶJR久大本線では、光岡~日田間の「花月川橋りょう」が流失

このため、うきは~日田間は復旧の見通しが立っておらず、現在も運転が見合わされています。なお筑後吉井、うきは~日田間ではバス代行輸送を実施。また、久留米~うきは間の列車は、通常より本数を減らして運行されています。

日田彦山線と久大本線の復旧には、かなりの時間を要する見込みで、復旧の目処はいまのところたっていません

久大本線を経由する特急「ゆふ」は運休特急「ゆふいんの森」は、7月15日から博多~小倉~大分~由布院間で臨時運行される予定です。

特急「ゆふいんの森」は久大本線を経由して博多~由布院、別府間で運行されていますが、久大本線の一部区間が不通になっていることを受け、博多~由布院間で、迂回ルートである鹿児島本線と日豊本線を経由して列車が臨時運行されることになりました。

途中は小倉、別府、大分駅に停車。91号と92号は4両編成、93号と94号は5両編成です。

ゆふいんの森号

7月31日までの時刻は次のとおりです。8月以降については決定次第、別途告知されます。

  • 由布院行き
    91号:博多8時45分発→小倉10時30分発→由布院13時35分着
    93号:博多11時00分(土休日11時08分)発→小倉12時17分発→由布院15時45分着
  • 博多行き
    92号:由布院14時45分発→小倉18時52分発→博多20時34分着
    94号:由布院17時06分発→小倉20時30分発→博多21時35分着

列車は全車指定席で、指定券は全国の「みどりの窓口」などで、7月13日から発売されています。

JR九州は「夏休みのご旅行などに、特急『ゆふいんの森』をぜひご利用ください」としています。

昨年発生した熊本地震に加えて今回の豪雨被害。大きな災害が続く九州ですが、嬉しいニュースも入ってきました。

JR九州の観光特急「あそぼーい!」が2017年7月8日、名前の由来である熊本・阿蘇での定期的な運行を再開2016年4月の熊本地震後、はじめて運行することになりました。

観光特急「あそぼーい!」は2011年6月、豊肥本線の熊本駅と宮地駅(熊本県阿蘇市)を結ぶ列車として登場しました。しかし熊本地震で豊肥本線が被災。豊肥本線は現在も肥後大津~阿蘇間で不通状態が続いており、復旧工事は始まりましたが、運転再開の見込みはたっていません

そうしたなか、豊肥本線の熊本駅とは反対の大分駅方面から走る形で、観光特急「あそぼーい!」が阿蘇に復活。2017年12月までの金、土、日曜日を中心に、別府~阿蘇間で1往復、大分~阿蘇間で1往復、あわせて1日に4本が運行されます。

JR九州によると、熊本地震で大きな被害を受けた熊本・大分地区は、政府の「九州ふっこう割」などにより少しずつ観光客が戻っているものの、豊肥本線や国道の一部がいまだ復旧していない熊本県の阿蘇地区は、厳しい状況が続いているといいます。

今回、観光特急「あそぼーい!」の阿蘇での運行を再開するにあたり、一番列車の始発駅である別府駅で出発セレモニーが行われる予定でしたが、豪雨災害を受けて中止になっています。

観光特急「あそぼーい!」は、豪華クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」などを手掛けたデザイナーの水戸岡鋭治さんが監修した4両編成の親子向け観光特急列車です。

編成両端の1号車と4号車は運転席が2階にあり、列車の最前部、最後部が展望席の「パノラマシート」になっているので運転士気分で列車の旅を味わうことができます。4号車にはラウンジも設置されています。

3号車は親子で楽しめる「ファミリー車両」となっており、親子が並んで座ることをイメージして子ども用の小さな椅子が常に窓側になるシートや、絵本が集められた図書室、寝転べる和室、木のボールに埋まって遊べる「木のプール」などが用意されています。飲み物・軽食やグッズなどが購入できる「くろカフェ」には、子ども用の低いカウンターもあり、親子連れへの配慮がいたるところに見られます。

2号車には、グループ利用に向く大きなテーブルを備えたボックスシートがあるほか、3号車以外の各車両には、特急の座席として一般的なリクライニングシートが備えられています。4号車にはラウンジも設置されています。

災害から少しずつ復興して、再び元気を取り戻している九州。

今回の豪雨災害で亡くなられた方のご冥福と、いち早い復興、そして住民の方がもとの暮らしに戻れるよう祈ります。

今年の夏の旅行に、元気な九州を見に行く旅は、どうですか?

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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