ブラジル経済にオリンピック効果はなし? リオ五輪インフラ整備で赤字

 リオオリンピック開幕から1週間。

 日本人選手のメダルラッシュが続き、既にロンドンのメダル数を超えました!毎日熱戦が続いて観るに飽きません。

 オリンピックといえば、それに付随するのが「経済効果」。

 しかし、ブラジル経済が受けるその恩恵に期待を持つことはできなさそうなのです。

 アメリカの雑誌「フォーブス」は次のように報じています。

格付け会社大手フィッチ・レーティングスのグラウシア・カルプは、オリンピックのために多くのファンやメディア、アスリートがブラジルを訪れてはいるものの、2016年末までの航空交通、地上輸送機関(ツアーバスから物流まで)の需要は低迷が続くと予想している。その主な理由は、ブラジルにおける失業率の悪化と消費者心理の冷え込みだ。ブラジル国民は以前ほど、消費にお金を回す気がない。いや、実際のところ多くの国民は、使いたくても使えないのだ。

 民営化された6つの空港はいずれも、今年7月までに期限を迎えていた運営権対価(コンセッションフィー)の支払いについて、当局との間で期限延期の交渉を続けている。これは流動性の不足を回避する上では役に立った。だが、フィッチの「ネガティブ」の格付けを変更させるには至っていない。

 過去5年にわたって成長を期待してきたこれら空港の今後の見通しについてフィッチは5日、「弱含みながら見込める2017年の景気回復で、旅客輸送量と航空交通量は増加し、各空港の流動性への圧力はわずかに弱まるだろう」との見解を示している。

リオオリンピックの開催前、ブラジルで起きた多くのデモ。国内では通貨価値の低下や失業率の拡大、さらには公費をオリンピックに費やすことに多くの国民が反対していたのです。

また、オリンピックがブラジル経済の成長や各分野の産業が成長することをを促すきっかけになるとの見通しを否定しているのは、フォーブスによるとフィッチだけではないといいます。

取引信用保険大手の仏ユーラーヘルメス(Euler Hermes)は、8月4日、オリンピックのみによってもたらされるインフレ上昇率を0.4%と予想。さらに、リオデジャネイロを拠点とする企業による破産保護の申請は5%増加、同市の小規模企業による債務不履行は12%増加すると見込んでいる。

2009~15年のオリンピック関連のインフラ投資総額は約385億レアル(1兆2,500億円)。およそ2兆ドル(約204兆円)の水準となる同国の経済規模に照らせば、小さな額だ。一方、観光産業が13億レアル(約422億円)の収益を生み出し、実質成長率をわずかながらも0.02%押し上げると見込まれているが、これは当初の予想の半分にも満たない水準だ。

そう、上記の通りオリンピック効果による経済成長率はわずか「0.02%」。「BRICs」の一角として、次世代の世界経済の成長を担うはずのブラジル経済ですが、元々低迷していたところにオリンピックの風が吹いても0.1%以下の成長なのです。しかしながら、それとは反対にオリンピックのためのインフラ整備を1.25兆円という莫大な予算をかけて行っていました。

インフラ投資と公共支出によって、リオデジャネイロ州の財政赤字は17%増加したといいます。同州は今年6月、財政が危機的状況に陥ったとして、連邦政府からの支援を受けています。

リオオリンピックが終了した後、一体経済はどうなるのか。

そして、4年後に迫った東京オリンピック。

本当に日本経済を成長させる鍵になるのか。ブラジルのようにならないためにも、今後の経済政策に注目です。

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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