さよならUstream 「IBM Cloud Video」に完全移行でブランド消滅 開始10年も…IBMが2016年1月に買収
さよなら、Ustream。
インターネット動画配信サービス「Ustream(ユーストリーム)」のブランドがサービス開始から10年で消滅しました。
4月1日から米IBMのクラウド動画サービス「IBM Cloud Video」に変わりました。
Ustreamの公式Twitterアカウントや、Facebookのアカウントも非公開になり、IBM Cloud Videoに完全移行しました。
サービス開始10年で終了
Ustreamは2007年にサービスを開始。
インターネット回線を使って誰もが気軽に「生放送」に取り組めることから、アーティストによる配信のほか、企業も決算発表や新製品のお披露目で利用しました。震災時にはテレビに代わる情報提供ツールとして大活躍。月に8000万人のユーザーに視聴されていました。
ソフトバンクが出資し、日本ではソフトバンク子会社がサービスを展開していました。
Ustreamは「誰もがライブ動画を発信できる文化」のベースを築きましたが、YouTubeやニコニコ生放送などが急速に追い上げ。2015年12月には、ソフトバンクの子会社としてアジアで展開していた「Ustream Asia」の解散を発表。そして2016年1月には、Ustream本体がIBMに買収されました。
徐々にUstream.tvブランド移行

4月6日現在のUstream.tvのホームページ
今後の展開についてIBMは、Ustreamのサービスは継承し、主に一般向け大規模配信、クラウドでのBtoB配信、CDNとしての利用を推進。
Ustreamブランドをなくし「IBM Cloud Video」ブランドへ移行され、「Ustream.tv」上の表示は、段階的に「IBM Cloud Video」へ移行するということです。
おわりに
Ustreamというブランドは消えましたが、ネットライブ配信の分野は大きく成長を続けています。
IBMは買収により、クラウド上のBtoB配信に組み込み、ビジネス利用を拡大したい考えです。
ゲーム配信のTwitchや、FacebookのFacebookライブ、TwitterのPeriscopeも利用者が増大。YouTube Liveはアーティストだけでなく、人気の”YouTuber”が積極的に使っています。日本でもAbemaTV、FRESH!、LINE LIVEなど、大規模スマホライブ配信が浸透してきています。
私自身もUstreamは開始当初から見ていましたのでブランドがなくなるのは残念です。
いくら時代を作っても、生き残りは厳しいのですね。