大阪市営地下鉄、2018年春にも民営化決定 メトロ、東武に次ぐ巨大民間鉄道会社が誕生 関西私鉄最大の収益

大阪市議会は3月28日、大阪市営地下鉄・バス事業を民営化する議案について賛成多数で可決しました。市議会本会議で、大阪維新の会、自民、公明両党などの賛成多数により可決、成立。

2018年4月にも民営化され、JRを除き鉄道部門の営業収益は関西最大で、全国でも東京メトロ、東武鉄道に次ぐ巨大鉄道会社が誕生することになります。

日本3位の私鉄が誕生

市営地下鉄の民営化は全国で初めてで(東京メトロは営団地下鉄だった)、JR西日本を除いて、鉄道部門の営業収益が関西でトップです。

全国では東京メトロ、東武鉄道に次ぐ巨大民間鉄道会社が誕生することになりました。

2018年4月から新会社に移行する方針です。

新会社の名前は「大阪地下鉄株式会社(仮称)」。

実は東京メトロも、正式名称は「東京地下鉄株式会社」で、愛称が「東京メトロ」。大阪地下鉄にも何らかの愛称がつくのかもしれません。

最終的には上場視野

御堂筋線

昨年12月の大阪市議会で、市が100%株を保有する新会社に業務を引き継ぐとした民営化基本方針が成立した今回の地下鉄とバスの民営化。ただ、民営化実現には市議会で3分の2以上の賛成が必要で、大阪維新の会と公明党では届かず、自民党会派が賛成に回るかが焦点となっていました。

大阪市の吉村洋文市長は、株式を売却する「完全民営化」を目指しまひたが、公的関与の継続を求めた自民党の要望を受け入れ、当面は市が地下鉄会社の全株を持つ方針に変えました。

大阪市は将来的に株式上場を目指すとしていますが、吉村市長は自民の要望を受け入れ「任期中は上場しない」と明言しています。(産経新聞)

交通政策全般に充てる基金創設と、新会社の指導・監督する市長直轄の「都市交通局」を新設する2議案も可決されました。大阪市は今後、鉄道事業の免許移行を国に申請するなどの手続きに入ることになります。

民営化で経営の自由度が高まることを受け、日本経済新聞によれば新会社では遊休地を使ったホテルや飲食店の経営など事業の多角化を進めるということです。

バス事業は新会社の子会社に

大阪市営バス

一方、市営バス事業は市の外郭団体に譲渡し、この団体は新会社(大阪地下鉄株式会社)の子会社となります。地下鉄は黒字ですが、バス事業は赤字経営。不採算路線も含め現在の路線を少なくとも10年は維持する方針だということです。(朝日新聞)

大阪市営地下鉄は1933年、今の御堂筋線にあたる梅田―心斎橋駅間で開業しました。総営業キロ数は約138kmで、地下鉄では東京メトロに次ぐ規模。1日に約240万人が利用します。2003年度から毎年度黒字で、2010年度には累積赤字を解消。2015年度決算では過去最高の約374億円の黒字でした。

一方の市営バスは1927年に開業。2012年度まで30年連続で赤字で、2013年度に初めて単年度黒字となりましたが、2015年度末現在、794億円の累積赤字を抱えています。不採算路線に対し、市の一般会計から毎年約4億円の補助を受けています。

今後の展開と市営モンロー主義

今回の大阪市営地下鉄民営化は、日本第3位の私鉄が誕生することになる大きな転換点です。

関西は「私鉄王国」とよく言われますが、その並びにまた一つ、鉄道会社が増えます。

大阪市営地下鉄といえば、103年続いた「市営モンロー主義」で悪名を馳せます。市営モンロー主義とは、市内の中心部の路線を市が運営するべきとし、他の鉄道会社に乗り入れさせず、資本も参入させないとする思想のことです。

これによって阪急電車は今もJR大阪環状線の外側に位置する梅田駅が終着ターミナルですし、京阪電車も本当は梅田や難波などの都心のターミナルを持つはずでした(京阪は、大阪市電への乗り入れを計画したが市に契約を破棄されている)。

しかし、2011年にこの市営モンロー主義は終了。ようやく、民営化にこぎ着けることになりました。

今回の民営化により、経営の多角化はもちろん、今まで出来なかったサービスの向上などが一層はかられるでしょう。東京メトロという成功例もありますし、他の鉄道会社との相互乗り入れも進められるかもしれません。

今は正直、ちょっと不便に思う部分が多かったですが、民営化によって解消されると嬉しいですね!

個人的には新会社の愛称とマークがどのようになるのか、楽しみです笑

2018年春、楽しみ!

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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