豪華クルーズトレイン新時代#4 「ななつ星」「瑞風」「四季島」三つ巴の戦いを制するのはどこだ JR3社のクルーズトレインを比較

これまで3回に渡ってお送りしてきた「豪華クルーズトレイン新時代」

いまや世界の先を行く日本の豪華クルーズトレイン。

最終回となる今回は、JR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」、JR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」、JR九州の「ななつ星in九州」の3つを比較していきながら見ていきたいと思います!

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「ななつ星」は運行開始3年半でも平均予約倍率20倍超

運行開始から3年半がたったJR九州の「ななつ星」

現在も予約倍率は平均22倍(JR九州発表)で、最も予約の取りにくい「DXスイートA」は現在でも予約倍率97倍と圧倒的人気です。

しかし、運行を開始した2013年10月分予約では、平均倍率は7.27倍。じつはブランド力向上と名前の浸透で、さらに人気が上がったという形です。

JR西日本のトワイライトエクスプレス瑞風は、第1期平均倍率は5.5倍。そのなかで最高倍率は、3泊4日の「山陽・山陰コース」の「ザ・スイート」という部屋で、その倍率は68倍でした。

JR東日本のトランスイート四季島は、第1期予約の平均倍率は6.6倍最高倍率は76倍に達しています。

このように見ると、ななつ星の人気がいかにすごいかが分かります。運行開始前から平均予約倍率が7倍超、現在はさらに上がって20倍なんです。

JR東日本とJR西日本のクルーズトレインはまだまだ名前が浸透していないようです。

旅行費用は四季島がお高め

それぞれの旅行費用を比較してみるとこんな感じ。

パッと見るとJR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風」が一番高額じゃないか!と、思うかもしれないのですが、よく見てみるとすべてのランクにおいて最高額を付けているのはほとんど「四季島」。全体的に「お高め」な価格設定です。

「ななつ星」は前回の記事でお伝えしたとおり、もう何度も値上げを実施しています。それでも予約は途切れない、ということから、JR西・東の各社ともななつ星を参考にしたような価格設定になったと見ていいでしょう。

3社とも「周遊コース」を用意 始点終点が同じななつ星・四季島は有利か

 

JR西日本「瑞風」のコースは、1泊2日コースが4つ、2泊3日のコースが1つの計5つ

JR東日本の「四季島」は、基本コースが1泊2日、2泊3日、3泊4日のコースで3つ、さらに「2017年の旬コース」と題した日程限定コースが毎年用意され、2017年は3コースあります。

JR九州の「ななつ星」は、1泊2日、3泊4日コースの2つです。

それぞれ、地域の特色ある路線などを走って、車中泊だけでなく温泉旅館での宿泊や、下車観光もあるというのは同じです。

気になるのは、コースの出発点

「ななつ星」のコースはどちらのコースも博多駅を起点・終点としている周遊コースです。

そして「四季島」も、基本コースの3個中2つ、旬コースは全てが上野駅を起点・終点とします。

一方で「瑞風」は、周遊コースは京都・大阪駅を起点・終点としますが、1泊2日コースの4つは、それぞれ下関駅を起点とする上りコースが2つ、京都・大阪駅を起点とする下りコースが2つです。

下関駅を起点とするコースはどんな客層を狙っているのか正直分かんないんですが、ハンデになることは確実だと思われます。(人気がついてくれば別ですが)

車両はそれぞれにこだわりあり!

「四季島」のラウンジカー

「瑞風」のラウンジカー

「ななつ星」のラウンジカー

最後に車両です。

車両は3社それぞれが「御用達」のデザイナーに作ってもらったデザイン。JR九州は水戸岡鋭治氏、JR東日本は奥山清行氏といった具合です。

3つとも、「ななつ星」は「黒と古代漆色」、「瑞風」は「グリーン」、「四季島」は「シャンパンゴールド」とカラーは特徴的です。

それぞれ、回る地域の木材を使ったり伝統工芸品などを装飾に用いたりしている点もこだわりを感じますね。

アジアで増加するクルーズトレイン

クルーズトレイン』とは周遊型豪華寝台列車の総称です。

世界各地で運行されている主なクルーズトレインを上の表にまとめました。

こうしてみると、意外に少ないのがわかります。

インドはクルーズトレイン先進国で、イギリス領時代から続くヨーロッパとの観光ネットワークを活かして、広い国内で多くのクルーズトレインを運行していて人気です。

ヨーロッパで長い間運行されてアガサ・クリスティが小説で描いたオリエント急行は、残念ながら2009年に廃止。しかし今もオリエント急行ブランドで世界各地で運行されていたりします。

さて日本のクルーズトレインですが、こんなに狭い国土なのにコースも重なること無く3つが運行されていて、しかも観光資源豊かな日本の地。これは観光立国を目指している中で重要な「観光資源」そのものになりそうです。

ななつ星はその人気で九州そのものを観光リゾート化することに成功していますから、おそらくは日本のブランド価値を3つのクルーズトレインが高めていってくれることになるでしょう。

おわりに

というわけで4回に渡って「豪華クルーズトレイン新時代」をお送りしてきました!

日本のクルーズトレインの先駆けとなった「ななつ星」はすでに世界でも人気。これを追いかけようと同期でまもなく登場する「四季島」と「瑞風」。

間違いなく、日本そのもののブランド価値を高めていってくれるでしょう。

国内でも、3社それぞれが客取り合戦になることは確実。果たしてななつ星がトップを守りきるのか、それとも2社が猛追するのか。これからとても楽しみです!

駅のホームや近くの線路を走る勇姿をみるのが楽しみですね!それでは!

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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