JR東日本「トランスイート四季島」は5月1日デビュー! 青函トンネルをくぐり北海道へ行くコースも 豪華クルーズトレイン新時代#2

2017年5月1日に運行を開始するJR東日本の豪華クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」(トランスイートしきしま)

コースは1泊2日コースと3泊4日コースの2種類で、2017年5・6月出発分の申込受付は、募集件数187件に対して1234件の応募があり、平均倍率は6.6倍最高倍率は76倍に達し、JR西の「瑞風」を上回りました。

TRAIN SUITE 四季島公式サイト

連載1回目で紹介したJR西日本のトワイライトエクスプレス瑞風。日本の豪華クルーズトレインの先駆者として2013年に登場したJR九州の「ななつ星in九州」を含め三つ巴の戦いの様相を呈しそう、というわけで全4回に渡って「豪華クルーズトレイン新時代」と題し、世界的に大人気となっている日本の豪華クルーズトレインについて取り上げております。連載記事は下のリンクから。

【豪華クルーズトレイン新時代】の連載記事

それでは今回は「TRAIN SUITE四季島」を見ていきましょう!

季節ならではの旬を楽しむコース

「TRAIN SUITE 四季島」は2017年5月1日の運行開始をめざし、各地で試運転やクルーの訓練を進めています。

2017年度は春~秋に運行される3泊4日コース・1泊2日コース冬に運行される2泊3日コースに加え、季節ならではの旬を楽しむ時期限定の「東日本の旬」コース(夏の2泊3日コース、年末年始コース、春の2泊3日コース)も設定されています。

すべての列車は上野駅を起点として東北方面を1泊~3泊かけて周遊するクルーズトレイン。旅行会社が企画する旅行商品として販売されますが、2017年5月~8月の出発分はすでに抽選のうえ完売となっています。

各コースの価格設定は32~95万円。最低価格は他社より高いですが、最高価格はJR西やJR九州よりも抑えられています。

「それでも高いなあ」と思った時点で、私はターゲット層ではないんですが笑

それでは各コースを見ていきましょう!

「3泊4日コース」はJR北海道にも乗り入れ、1日目に上野駅を出発したあと日光駅で下車し観光。夕方に出発し、2日目夜0時20分頃、函館駅に到着します。この日の午前中は函館を見て回り、午後はニセコや登別エリアの宿泊施設へ。3日目は、三内丸山遺跡などを訪れる「縄文コース」と、北海道新幹線や観光列車「リゾートしらかみ」に乗車できる「五能線コース」とに分かれます。弘前駅から「四季島」に乗車し、4日目は鶴岡駅からスタート。朝は加茂水族館またはあつみ温泉などを観光します。そのあと、新潟県の燕でも観光。上野駅へは17時20分頃到着するという行程です。

旅行代金は2人1室利用で1人あたり「スイート」だと75~77万円、「デラックススイート」(フラットタイプ)は90万円、「四季島スイート」(メゾネットタイプ)は95万円です。(「縄文コース」を選ぶと1万円引き)

ちなみに5月1日出発3泊4日コースの「四季島スイート」には76倍もの申込みが殺到し、今回募集した中で最高倍率を記録しています。

「1泊2日コース」では、1日目は上野駅を朝に出発した後、中央本線の塩山駅へ移動し下車観光。夜は姨捨駅に新たに設置される「夜景バー」から日本三大車窓のひとつとして知られる善光寺平を眺めます。2日目は、午前に会津若松駅で下車し観光。そして周遊する形で上野駅に帰着します。こちらの旅行代金は2人1室利用で1人あたり「スイート」は32万円、「デラックススイート」(フラットタイプ)は40万円、「四季島スイート」(メゾネットタイプ)は45万円です。

さらにこれに加え、冬に運行される2泊3日コースと季節ならではの旬を楽しむ「東日本の旬」コース(夏の2泊3日コース、年末年始コース、春の2泊3日コース)も設定されています。

2泊3日冬コースは上野駅を出発し、宮城県の白石駅に到着した後、白石・松島の下車観光。2日目は青森駅に到着した後、「弘前コース」または「五所川原コース」で冬の青森を楽しむ観光コースです。そして青森駅を折り返し一関市内で夜の酒造見学を行った後、車内泊。3日目は鳴子温泉で下車観光を行い、上野に戻る日程です。

2017年度の2泊3日冬コースは12月から3月にかけて出発日が設定されます。旅行代金は「四季島スイート(メゾネットタイプ)」70万円(2名1室利用)・105万円(1名1室利用)、「デラックススイート」65万円(2名1室利用)・97万5,000円(1名1室利用)などとなっています。

「東日本の旬」コースは「夏の2泊3日コース」(出発日は8月16日)、「年末年始コース」(出発日は12月31日)、「春の2泊3日コース」(出発日は3月24日)を設定し、限定日程です。

「夏の2泊3日コース」は上野駅を出発し、1日目は湯沢駅で下車して日本三大盆踊りのひとつ「西馬音内盆踊り」の見学、2日目は「TOHOKU EMOTION」への乗車や鳴子温泉での下車観光、3日目は平泉で下車観光などを行い上野駅に帰着します。

「年末年始コース」は上野駅を大晦日の朝出発し、熱海での下車観光の後、横須賀のカウントダウンイベント(花火)で新年を迎えます。元旦は房総半島を巡り、和田浦駅で初日の出を迎え、鹿島神宮で初詣を行い、上野駅に到着します。初日の出フライトなんかも人気ですから、年末年始コースはものすごい人気になりそうですね!

「春の2泊3日コース」は1日目は酒田、2日目は遠野、3日目は那須・結城で下車観光を行うコース。

「夏の2泊3日コース」「春の2泊3日コース」の旅行代金(2名1室利用)は「四季島スイート(メゾネットタイプ)」90万円、「デラックススイート(フラットタイプ)」85万円など。「年末年始コースの旅行代金(2名1室利用)は「四季島スイート(メゾネットタイプ)」65万円、「デラックススイート(フラットタイプ)」60万円などとなっています。

「金色の豪華列車」

「四季島」の車両は上品さを感じるシャンパンゴールド塗装で、滑らかな車両形状が特徴です。

車両はEDC方式という新しい駆動方式を採用。基本的には架線から受け取った電気でモーターを回す「電車」ですが、発電用ディーゼルエンジンも搭載しており、非電化区間でも走行が可能。両端の先頭車両はモーターに加えてエンジンも搭載しているため、車体重量は64トンと、日本の鉄道車両としては異例の“超ヘビー級”です。しかも専用車両として開発した「E001」形は、「お召列車」として運用されている「E655」系電車の設計を変更する形とのこと。

さて、「四季島」は全10両の編成。運転台付き展望車が1号車と10号車、スイートが2・3・4・8・9号車の5両、四季島スイートとデラックススイートが7号車、パブリックスペースのラウンジが5号車、食堂車(ダイニング)が6号車です。

「四季島」の客室は全室が2名専用になっています。

フェラーリ社のエンツォフェラーリやJR東日本のE7系新幹線などを手がけたデザイナーの奥山清行さんがプロデュースしています。

先頭車の展望エリアは運転台の後方3分の1ほどのスペースに設置され、自然の雄大さ、開放感、移動するダイナミズムを臨場感たっぷりに見られる大型の窓を配したデザインです。

ラウンジ車は「樹木のような有機的な窓」が印象的で、エリア中央にエントランスを設け、車内に入ると「ホテルを感じさせるおもてなしや旅の高揚感、非日常感を醸し出す空間」となります。

ダイニングエリアは流れる車窓を見ながら、土地の旬を食し、この旅をともにする人たちと語らう時間を演出。和モダンのテイストを取り入れたデザインです。

スイートは、きめ細やかな日本の美意識をモダンな意匠に盛り込みながら、フラットなフロア構成による穏やかな空間で、安らぎと開放感を演出」したデザイン。

デラックススイートルームは、メゾネットタイプとフラットタイプ各1室の計2室。メゾネットタイプは、景観を楽しめるスケール感のある階上部と、クローズした空間が安心感をもたらす階下部の構成です。

シンボル的存在である最上級客室「四季島スイート(メゾネットタイプ)」は、1階がふたつのシングルベッドが並ぶ寝室、2階が掘りごたつと畳を備えた“居間”という2階建て構造になっています。そしてなんとひのき風呂を備えた“浴室”も用意されるといい、最上級の空間となりそうです。

上野駅に「新たな旅立ちの13.5番線ホーム」設置

「TRAIN SUITE 四季島」は出発駅の上野駅を旅の起点とし、また同じ駅に帰着するまでのクルーズ を一つの物語として捉え「上質な体験」として提供することをコンセプトとし、上野駅に、新たに出発前、帰着後のひと時を過ごしていただくラウンジとして「プロローグ 四季島」と、乗客専用ホームを新設します。

乗客が出発前と到着後に利用できるラウンジ「プロローグ四季島」。こちらはTRAIN SUITE 四季島が入線するホーム上に設けられます。プロローグ四季島は出発までの間、乗客とクルーやスタッフとの語らいの場所として、帰着後にはフェアウェルパーティの開催の場として利用されます。

「四季島」の発着には、上野駅でかつて東北・北海道方面の寝台列車が使用していた13番線を使用しますが、乗客は13番線と14番線の間に新設される専用ホーム「新たな旅立ちの13.5番線ホーム」から乗り降りします。乗客はプロローグ四季島からクルーに案内され、ラウンジカーである5号車のエントランスからTRAIN SUITE 四季島に乗車する形です。

さらに「四季島スイート」「デラックススイート」の乗客に向けては、ハイヤーが指定の場所と上野駅正面玄関近くの乗降場所間の送迎を行います。自家用車で上野駅まで来た場合も、バレーサービスを提供。旅行中はクルマを預かり、帰着時刻に合わせて乗降場所へ回送してくれます。

おわりに

というわけで「TRAIN SUITE 四季島」でした!

ちなみに列車名の『四季島』は、「日本の古い国名『しきしま』をもとに、美しい四季と伝統を感じながらの旅を連想させ、時間と空間の移り変わりを楽しむ列車であるという想いを込めて」命名されました。

サブタイトルにあたる「トランスイート」(TRAIN SUITE)は、同社のフラッグシップに位置づけられる列車であることと、全室スイートルームであることを表したものだといいます。

「四季島」。なんともいい名前です。運行開始が楽しみですね!

【つづく】

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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