日本一の期間はわずか5年!? 麻布に330mの超高層ビル建設へ 27年には東京駅前に三菱地所が390mのビル建設 「日本一」巡るプライド

久々の東京の再開発です!

森ビルが事業協力者として参画する東京都港区の「虎ノ門・麻布台地区市街地再開発準備組合」は82万平方メートルの大規模再開発を計画していると発表しました。約8.1haの対象区域内に高さ約330mの超高層複合ビルを中心とした計7棟の建物を配置するということです。

じつは330mのビルは、建設されれば日本一の高さになります。しかし完成するのは2022年の予定で、5年後の2027年には東京駅前に三菱地所が高さ390mにもなる超高層ビルを建設予定で、日本一の期間はわずか5年となるかもしれません。

森ビルの高層ビルひしめく港区に新たな超高層ビル

森ビルが参加する「虎ノ門・麻布台地区市街地再開発準備組合」が総延べ床面積約82万平方メートルの大規模再開発を計画していると発表しました。前述の通り、港区麻布台・虎ノ門地区の約8.1haの対象区域内に高さ約330mの超高層複合ビルを中心とした計7棟の建物を配置するということです。今後、都市計画決定の手続きに入り、2018年度の着工、2022年度の竣工を目指します。

計画地は虎ノ門5丁目、麻布台1丁目、六本木3丁目で、広大な区域を外苑東通りに面するA街区、放射1号線に面するB街区、桜田通りに面するC街区に分割して開発を進めます。

A街区には、地下5階地上65階建て延べ約44万9000平方メートルで、高さ約330mのオフィス主体のビルを建設します。中低層階にオフィス、高層階に住宅を配置。低層階には生活支援・交流施設(外国人対応スーパー)やインターナショナルスクール、多言語対応子育て支援施設が入ります。地下部は地域冷暖房施設となります。

こちらは高さ330mで日本一!後述しますが、現在日本一のあべのハルカスが300mですから30m以上更新します。

B街区には住宅主体のビル2棟を配置。放射1号線沿いのB-1街区のビルの規模は地下4階地上63階建て延べ約17万500平方メートルで、高さ約270m

高さ約270mのB-1街区のビルは完成時に日本で4番目の高さになります。マンションとしては日本一です。

その東隣のB-2街区のビルの規模は地下5階地上53階建て延べ約15万5500平方メートルで、高さ約240m。低層階に医療施設も入ります。

C街区は、店舗、住宅、事務所、寺院などの用途の4棟の建物で構成されそれぞれ地上3階建てほどの建物が立ち並びます。

再開発を通じ、区域内の道路や歩行者ネットワークの整備、地形を生かした大規模な緑地や広場の整備、密集した木造建物の解消などを図り、住宅は合計1300戸を計画。外国人の居住・滞在者に対応した施設の整備も進めるということです。

三菱地所、丸の内に390m超高層ビル建設

三菱地所は2016年8月31日、JR東京駅前に高さ約390メートルの超高層ビルを建設することを発表しました。地上61階・地下5階建てで、ビルとしてはあべのハルカス(大阪市)を抜いて国内で最も高いビルが2027年度に完成する予定です。

このビルは、三菱地所が手がける「常盤橋街区再開発プロジェクト」の一環です。JR東京駅の八重洲口の北側にあたり、現在は朝日生命大手町ビルやJXビル、大和呉服橋ビルが立っている場所に4棟のオフィスビルや変電所施設、下水ポンプ場などが建設される計画で、2017年度から段階的に着工するということです。

【追記:2017.4.17】

4月17日、再開発プロジェクトが着工しました。着工したのは4棟あるうち、下水ポンプ所や事務所などを備えたD棟。地上9階、地下3階建てで延べ床面積は約3万平方メートル。2021年12月の完成を目指します。

2018年1月には事務所や店舗を備えた高さ230メートルのA棟、変電所などを備えた地下4階建てのC棟が着工。高さ約390メートルのB棟の着工は23年度、全面開業は27年度を予定しています。

地図のように2棟のビルが建設される予定で、西側に位置するB棟が高さ390mの日本一のビルになります。 A棟とB棟の間には地下に変電所が設けられ、地上部分は大規模広場になります。

東洋経済オンラインの記事によると、常盤橋街区には過半を握る三菱地所のほか、東京都、大和証券グループ本社、三越伊勢丹など、多くの地権者が名を連ねています。敷地の地下には東京都の下水ポンプ場、東京電力の変電所、首都高速道路の地下駐車場など、複数の公共インフラがあります。

工事中も下水処理などを止めるわけにはいかず、インフラ工事を先行して進める必要があるので、プロジェクトは大掛かり、かつ長期化するという事情が再開発の足かせとなってきました。

しかし規制緩和により、都市基盤を更新することで「国家戦略特区」として容積率の緩和が認められるほか、隣接する街区に建つビルを取り壊し、公園の一部として一体整備することで、その分の容積率が常盤橋街区に上乗せされることになり、再開発が後押しされた形です。2017年度に着工し、2027年度にすべてのビルが竣工する予定となっています。

「日本一」奪還は三菱地所のプライド

三菱地所が丸の内ですすめる日本一の超高層ビル建設計画。その高さは約390メートル。これを超えるビルは国内では半永久的に生まれないだろうとの声も上がるほどです。

現在国内でトップを誇るビルは、2014年春に開業した大阪市の「あべのハルカス」で、高さは約300メートル。あべのハルカスが登場する前に日本一だったのは、横浜市にある「横浜ランドマークタワー」で、高さは約296メートルでした。わずか約4メートルの差で日本一の座を奪われたランドマークタワーを開発した企業こそ、三菱地所だったんです。

かつて4メートルの差で王座から引きずり下ろされながら、今度は90メートルもの差をつけて再び王座を奪回しようという計画から見て、日本一への強い執着が見えます。

しかも建てるのは、三菱の本丸「丸の内」。本拠地で日本一のビルを建てるという計画は、三菱地所の並々ならない意欲を象徴しているといって過言ではないでしょう。

上の図を見てください。これが2017年時点の日本の高層建築物ランキングです。ちょっと作ってみました。

1位はご存知東京スカイツリー。高さは634mで他を寄せ付けません。

現在の2位は東京タワーです。もう60年以上も前に建った東京タワーが、スカイツリー完成までは日本一だったんですから凄いですよね。

そして3位が2014年に完成した大阪市天王寺区のあべのハルカスビルでは日本一です。

あべのハルカスが日本一になる前まで1位だったのが三菱地所が建てた横浜ランドマークタワー。その高さ295.8mで、あべのハルカスはわずか4m差で前述の通り日本一となりました。

さて、ビルの3,4位も注目なんです。

まず4位の大阪府咲洲庁舎。1995年に当時の大阪”市”港湾局が大阪ワールドトレードセンタービル(WTC)として建てたこのビルは、計画当初は252mとなる予定でしたが、同時期に大阪”府”が建設していた関西空港前の泉佐野市に建設していたりんくうゲートタワービルがの高さが256mであったことなどから、高さを4m増やしてりんくうゲートタワービルと同じ256mとしました。しかし1995年にWTCビルが完成すると、大阪府は計画を変更し、りんくうゲートタワービルの高さを256.1mに変更。同じ高さとなるはずだったのに、大阪府が市には負けたくないというプライドからかわずか10cm差をつけてビル2位になったんです。しかしその後大阪市はWTCビルを手放し、大阪府の庁舎として運用されることに。なんとも意味のないことを…。この話はよく大阪市と大阪府の「二重行政」の代表として登場し「大阪都構想」が出るきっかけになりました。

さ、ランキングに戻りますとビル5位の東京ミッドタウン・タワー、6位の虎ノ門ヒルズはどちらも東京都港区にあり、東京タワーも港区ですね。港区には六本木ヒルズもありますし、麻布にできる330mのビルはそんな港区のど真ん中に建つことになります。しかしまあたった5年で丸の内に奪還されるんですからなんとも気の毒です…。

おわりに

というわけで「日本一のビル」をめぐる東京の再開発でした!

やっぱり日本一というのは人を惹きつけるんですかね。

「もう高さを競う時代は終わった」との声もありますが、再開発ファンとしては楽しみですw

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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