JR、2017年春の全国ダイヤ改正発表 広島に3駅、福島に1駅新駅誕生へ 「のぞみ」「ひかり」はすべてN700Aに統一

JRグループ各社は2017年3月4日に実施するダイヤ改正について発表しました。北陸新幹線開業に対応した2015年春の改正や、北海道新幹線開業に対応した2016年春の改正に比べ、全体的には小幅な変更にとどまっています。

JR西日本では広島県内に3駅、JR東日本では福島県に1駅を誕生させ、新駅設置は全国で4駅にとどまりました。

*この記事では「増発」については取り扱いません

広島では可部線延伸開業、福島にも新駅

JR西日本では2017年3月4日に、広島県の横川駅と可部駅を結ぶ可部線を、可部駅からさらに「あき亀山」駅まで延伸開業。中間には「河戸帆待川(こうどほまちがわ)」駅が設けられます。広島駅までの所要時間は最短であき亀山駅から38分、河戸帆待川駅から36分です。

同日、山陽本線の西条駅と八本松駅のあいだに「寺家(じけ)」駅が開業します。普通列車のみが停車。同駅から広島駅までの所要時間は最短で34分です。

また、JR東日本は4月1日に、福島県の郡山駅と新潟市の新津駅を結ぶ磐越西線に「郡山富田(こおりやまとみた)」駅を開業。郡山~喜久田間に位置し、快速を含む全列車が停車します。「Suica」などの交通系ICカードも利用可能となるということです。

のぞみ・ひかり、すべて「N700A」に 喫煙車両消滅

JR東海とJR西日本は、東海道・山陽新幹線の定期列車「のぞみ」と「ひかり」を、全て最新の「N700A」タイプで運行することを発表しました。

臨時列車を除き、のぞみとひかりから喫煙車両がすべて消えることになります。新車両は最高時速285キロで走行でき、新ダイヤではのぞみは午前7時台~午後8時台に発車する東京―新大阪の26本、および早朝の2本で所要時間が3分短くなる。ひかりも23本が3分短縮となります。この結果、のぞみの41%と、ひかりの37%が3分短いダイヤとなるとしています。のぞみは、車両の置き換えで一部列車の所要時間が東京-博多で最大7分、東京-新大阪で最大3分短くなり、博多ー東京間では最速4時間46分での運転となります。

また、山陽新幹線は新しい自動列車制御装置(ATC)の導入で停車時間が短くなり、各駅停車の「こだま」は平均の所要時間が15分短縮されます。

JR北海道、10駅廃止 特急体系も変更へ

スーパーカムイ

一連の事故・トラブルで経営が悪化しているJR北海道(過去記事)は、老朽化した車両の更新が進んでいないことから、新たに製造する車両を最小限に抑えるとともに、使用する車両の数を減らします。このため、札幌~稚内・網走間で運行している特急列車は、一部の列車の運転区間を旭川~稚内・網走間に短縮。札幌~旭川間で運転している特急への乗継ぎを基本とするダイヤに変更します。

これに伴い列車名も変更します。稚内方面は、札幌~旭川間を直通する『スーパー宗谷』2往復のうち1往復『宗谷』に。残り1往復は運行区間を旭川~稚内間に短縮した上で『サロベツ』に変更。網走方面は札幌~網走間の特急『オホーツク』4往復のうち2往復を旭川~網走間に短縮した上で、『大雪』に変更します。一方、札幌~旭川間の特急『スーパーカムイ』は、列車名を『カムイ』と『ライラック』に分けて運転します。

また、ダイヤ改正にあわせて利用者の少ない10駅を廃止するということです。

廃止駅(計10駅)
・千歳線:美々
・根室本線:島ノ下、稲士別、上厚内
・釧網本線:五十石
・函館本線:東山、姫川、桂川、北豊津、蕨岱(わらびたい)

JR九州 新特急「かわせみ やませみ」デビュー

JR九州ニュースリリースより

JR九州は、熊本~人吉間の特急「かわせみ やませみ」を3月4日のダイヤ改正にあわせてデビューさせると発表しました。また、熊本~吉松間で運転される下り「いさぶろう1号」・上り「しんぺい4号」に関して、熊本~人吉間を特急列車とすることも発表されました。

「ななつ星in九州」や「指宿のたまて箱」など、観光列車事業の好調なJR九州では11番目となるD&S列車「かわせみ やませみ」を3月から運転します。「かわせみ やませみ」は気動車2両編成で、列車名は球磨川流域に生息する「かわせみ(翡翠)」「やませみ(山翡翠)」に由来します。肥薩線の「川線」と呼ばれる区間を走ることから、球磨川の水面の色や沿線の自然をイメージした「川線」にふさわしい外観デザインを、水戸岡鋭治氏が手がけました。車内の随所に人吉球磨産のヒノキや杉を使用し、座席はリクライニングシート、ボックス席、窓向きのカウンター席などが配置されます。特急「かわせみ やませみ」は、熊本~人吉間で一日3往復運転です。

肥薩線の「山線」と呼ばれる区間を走るD&S列車「いさぶろう」と「しんぺい」は、昨年のダイヤ改正から熊本~吉松間1往復、人吉~吉松間1往復の設定となっています。来年3月のダイヤ改正後も運転区間や時刻は変わりませんが、下り「いさぶろう1号」・上り「しんぺい4号」は熊本~人吉間を特急列車として走ることになりました。人吉~吉松間はこれまで通り、下り2本・上り2本ともに普通列車で運転されるということです。

肥薩線ではその他、熊本~人吉間の臨時「SL人吉」、吉松~鹿児島中央間で2往復運転される特急「はやとの風」といったD&S列車がダイヤ改正後も運転されます。

九州新幹線は徐行解除、豊肥本線は復旧の見通し立たず

熊本地震の影響で一部区間徐行運転となっていた九州新幹線は、ダイヤ改正に合わせて通常の速度に戻して運転すると発表されました。豊肥本線の肥後大津~阿蘇間はダイヤ改正後も復旧の見通しが立たず、特急「九州横断特急」は阿蘇~大分・別府間の運転となります。

九州新幹線は4月の熊本地震(過去記事)で被災しましたが、4月末までに全区間で運転再開。7月4日から通常の運転本数に戻りました。現在は熊本~新八代間の一部区間で徐行運転を実施しています。来年3月のダイヤ改正で、徐行運転を行っていた区間も所定の速度で運転を再開し、現在より所要時間が約5分短縮されることになりました。

熊本地震で被災した路線のうち、JR九州の豊肥本線の肥後大津~阿蘇間南阿蘇鉄道の立野~中松間現在も運転見合わせが続いています。豊肥本線は熊本~肥後大津間・阿蘇~宮地間で本数を減らして運転を行い、特急「九州横断特急」は阿蘇~別府間で3往復運転されていますが、豊肥本線の肥後大津~阿蘇間は来年3月のダイヤ改正後も復旧の見通しが立たず、引き続き運転見合わせとなります。豊肥本線で運転された特急「あそぼーい!」の運転区間・運転日は別途発表するということです。

おわりに

というわけで来年春のJR全国ダイヤ改正についてでした。

記事内では取り上げませんでしたが、JR京都線・JR神戸線(東海道本線)の新快速を終日12両編成に増強し、JR嵯峨野線(山陰本線)の京都―嵯峨嵐山間では、観光客の需要に対応して、10~16時台の普通列車を増発。運転間隔が20分から15分間隔になるということです。これは嬉しい!

JR北海道の駅廃止は残念ですが、他のJR各社ではおおむね増発傾向にあるようで良かったです。

それでは!

mamesuke

福岡出身、関西で学ぶ大学生。学生メディアとして、大学新聞で活動中。ガジェット好き、旅行好き、カメラ好き。鉄道もちょっとかじってます。

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